ペルー関連ニュース 水害・その後

英国ラン協会のジャーナル(Volume 56 No.3)が届いた。

その中にはまたオークリー博士のペルー紀行が載っていたのだが、そこにはこういうことが書かれていた。

「5月のはじめに、過去何度も訪れているペルーのムニャ、チンチャオなどに行ってきた。…(略)…まずはリマからワヌコまで夜間バスで10時間、その後タクシーかミニバスで6時間、徒歩3時間半という最短コースでムニャ入りすることを希望していたのだが、…(略)…コカ農家がストを起こし、道路を封鎖していたため、バスでワヌコに入ることができなかった。代わりに、オクサパンパ経由で行くことにした。」

このオクサパンパ経由というルートは、去年の8月にわたしたちが取ったルートである。わたしたちが行ったのはサン・ラモンまで。その時の話では、オクサパンパへはその先、細い道を車で3時間ほどかかるということであった。

この5月はどうだったか。ペルー関連ニュースNo.1と No.2で書いたように、この冬(=ペルーの夏)、大きな水害に見舞われたペルーは、去年はあった道路が、一部、今は川の底に沈み、あるいは山が崩れて使えなくなっているのだそうだ。そういう所にはダイナマイトを使用して新たに道路が敷設されてはいるものの、それで余計に時間がかかり、まずはリマから夜間バスで10時間、その後、ミニバスで12時間かけて、オクサパンパに到着したそうだ。

オクサパンパから先は、2005年には、車で40分、そこから徒歩5時間で、クシという小さな農村に到着したそうだが、今回は車を使うにもその道路がなくなっていた(!)ので、徒歩12時間(!!!!!)で、クシ到着。そこで2泊し、高度に慣らし、その後3800メートルのピーク越えの末にムニャ入りを果たしたのだそうだ。

うーん、すごい体力。

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地震のニュースのあと、そういえば今月のラン協会例会に博士はいなかったな、まさか…と思って連絡を取ってみると「自宅にいます」とのこと。ほっと一安心。でももう一言添えられていた。「ほんとは明日までペルーにいるはずだったんですが…」

「明日」というのは、地震の翌々日のことだ。

4 thoughts on “ペルー関連ニュース 水害・その後

  1. 非常に興味深いですね。我々が行ったときのことを思い出してみるとサンラモンからオクサパンパまでは正味4時間くらいだったと思います。後半はずっと細い崖道で怖かったですよ。一つ間違えたら谷底ですから・・・。帰りはリマまで正味10時間はかかったように思います。やはり水害で道路が寸断されてしまったんですね。別ルートがあるとは思いませんでしたが、リマから22時間とは・・・。それにしても博士はすごい体力ですね。蘭を求める旅も大変・・・。それと地震、間一髪よかったです!

  2. Peacewoodさん、おはようございます。
    サンラモンからオクサパンパまで4時間かかりましたか? あの辺りは細い崖道が多いですよね。わたしも肝を冷やしながら乗っていました。特に雨季には新旧道路の交代がしばしばあるんでしょうね。
    博士の体力には脱帽です。実は去年のペルー行き、博士に同行という話も出たのです。3000メートル級の山歩き、できるか?と問われ、若い頃、北アルプス(特に槍・穂高・・・)、南は北岳に登っていたわたしは、できる!と答えたんですけど、結局この話は流れました。流れてよかったと後になって思いました。博士はわたしより1回り以上も年齢が上なので、わたしの最近の運動不足はその点でプラマイゼロになるだろうという考えは甘かったし、狭い崖道で、ガイドのサウルでさえも二の足を踏むような所も、博士はすいすいと進んで行ったそうだし、寝袋の中で寝るのだって平気~!と思っていたわたしですが、実は日本やイギリスの、そういう自然の中でなら寝袋も大丈夫ですが、ペルーで寝袋で寝るっていうのはきっとかなり抵抗を感じたことだろうし(何がって、虫が・・・虫が違います)、なんてったって、博士みたいにタフでは全くないなぁ、軟弱だなぁということを思い知らされました。なんせサンラモンのホテルから逃げ帰ってしまったくらいですから(苦笑)。サンラモンのナーサリーのキャビン、あそこもだめそうです。なんせ蚊がいっぱいいたし・・・日本の蚊からも離れているのに、ペルーの蚊ですから・・・(苦笑)。

    予定変更された理由は知りませんが、ほんとに間一髪でよかったです。

  3. こんばんは。
    博士の話で私もDr.Hirtzのことを思い出しました。Dr.Hirtzご存知ですよね。マスデやマキシほかhiritziiを発見したDrですが、エクアドルに行った時に彼が案内をしてくれたんですよ。そのとき、彼の体力と身のこなしには驚かされました。とても同年代とは思えませんでした。
    寝袋ですか・・。懐かしいですね。学生時代は無銭旅行でヒッチハイクしてあちこち行ってました。泊まりはたいていは駅。寝袋で寝てました。若い頃はこれも結構楽しくて快適でした(笑)。今ではとてもできませんけどね。

  4. Peacewoodさん、こんばんは。
    Dr.Hirtz、存じ上げておりません(苦笑)。PeacewoodさんのHPでそういえばお見かけしたなと・・・。やはり体力が勝負ですか。そうでしょうねぇ。山歩きですしね。

    寝袋は、今でも使えます。過酷な環境でなければ・・・(苦笑)。ペルーの山の中は、やはり過酷な環境に入ってしまいそうです。

    ところでマノロから連絡が来ました。↓に書いておきましたが、とりあえず無事なようでほっとしました。

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