初めてのアメリカ・3日目

9月28日(金)
本日は12時から、アメリカ植物画家協会の午餐会があったので、ホテルで朝食をとってからは、同じホテル内で開催されていた植物画家協会のイベントで、ほかの人の作品を見て回った。

午餐会で、隣に座った人は、植物画協会会員でアメリカ在住の人。なんと、ランの審査員だと言う。今年の6月にはエジンバラの展覧会に出品したそうだ。エジンバラの展覧会は去年から一般公募展になったばかりで、実はわたしはその第一回目に出品した。だから、そのときお世話になり、その後もおつきあいしている共通の知人の話になった。世界は狭い。
反対側に座った人は、やはりアメリカ植物画協会会員であり、今回のハント・インスティチュートの展覧会に出品しているアーティスト。まずはオーストラリアで、そしてアメリカで植物画の学校を開いた人で、来年にはイタリアでも開くのだという。カリキュラムなどかなりしっかりしているようだったので、とても興味深かった。

午餐会のあとは、再び、展覧会会場に戻り、これが最後かもしれないなと思いながら、自分の絵を見、そしてほかの人の絵もじっくり見てきた。そのあとはインスティチュート所蔵の18世紀の絵を見せてもらったりした。

初めてのアメリカ・2日目

9月27日(木)
今回のアメリカ旅行の目的は、ハント・インスティチュートの内覧レセプションに参加すること。レセプションは本日午後6時から8時までだったので、ほぼ丸一日のフリータイムがあった。そこで、ホテルからも歩いていける距離にある植物園に行ってきた。Phipps Consevatory and Botanical Gardensという。

resize1539.jpg

resize1530.jpg

完璧なまでに手入れされた温室が多かったが、一番興味深かったのは、シダの温室。ペルーの、ある種のシダを探していたからだ。残念ながら、探していたシダを見つけることはできなかったが、アジアンタムのお化け(Adiantum peruvianum。1枚の葉だけで5センチほどもある! 種名から察するに、これもペルー産のようだ)もあったし、台湾、フィリピン原産の変わったシダ(Aglaomorpha meyeniana)もあった。

resize1534.jpg Adiantum peruvianum

resize1535.jpg Aglaomorpha meyeniana

resize1537.jpg 温室内で出来たバナナの試食コーナーにいたおばさん。笑顔がいい。

***************

ピッツバーグ市内には、カーネギーメロン大学、ピッツバーグ大学をはじめとして、いくつかの大学があるが、こういう大学が集まっているオークランド地区をゆっくり歩き、地理を少し頭に入れてからホテルに戻った。

ホテルには、アメリカ植物画家協会(American Society of Botanical Artists)の人たちも来ていて、今日から土曜日まで数多くのイベントがある。中には日本の方もいらっしゃったし、ロンドンで会ったことがある人たちもいた。その人たちといっしょに、ミニバスでハント・インスティチュートへと向かう。カーネギーメロン大学のキャンパス内にある建物で、1階は図書館になっている。勉強している学生たちを横目で見ながら、5階へ。

resize1542.jpg

会場は思っていたほど大きくはなかったが、盛況で、なかなか思うように絵を見られないほどだった。知っている絵も数多くあった。ロンドンのRHS(英国王立園芸協会)主催のショーに出品された作品群だ。ということは、描いた人をも知っているわけで、初めての国に行った割には、知り合いが多く、感激の対面が繰り返され、おもしろい内覧会ではあった。

初めてのアメリカ・1日目

9月26日(水)
午前7時半。家を出てガトウィック空港へ向かう。
乗ったのはUSエアウェイズ。搭乗してみると、なんと、ボーイング757.小さい! 通路をはさんで右に3席、左に3席。それだけ。そして古い!  トイレのドアが何度も何度も開きっぱなしになっていた・・・。日本に帰るときにはこんな小さい飛行機ではないけど、大西洋横断だとこんなに小型になるのか????

ちなみにボーイング757の初飛行は1982年。翌1983年から運行を開始したそうだ。はじめに飛んだのはボーイング757-200型。そして、それよ りやや機体の長い757-300型というのが、1998年に開発されたそうである。わたしが乗った飛行機がどちらの型だったのかはメモしてこなかったのが、ちょっと残念。

200型は全長47.3メートル。2クラス制の飛行機で、旅客数200人。300型は全長54.5メートル。243人。

ウィキペディアを見ていたら、こんなことまで出ていた。

「(2004年現在)
* 機体損失事故:6回、総計568人死亡。
* 他の原因:2回、総計0人死亡。
* ハイジャック:5回、総計282人死亡。
* アメリカ同時多発テロ事件:アメリカ国防総省(ペンタゴン)に突入した航空機及び、ペンシルバニア州ピッツバーグ郊外に墜落した航空機は共にボーイング757である。後者の乗員乗客の行動は映画『ユナイテッド93』で再現された。」

わたしが行ったのもピッツバーグ。ちょっとドキっとする話ではある。

************

予定よりもやや早くフィラデルフィア国際空港着。フィラデルフィアは、ピッツバーグと同じくペンシルバニア州にある。ニューヨークは北東へ150キロ、ワシントンDCは南西へ200キロ行ったところにあり、それぞれ車で2時間と3時間の距離だ。フィラデルフィアは、ニューヨークとワシントンDCの真ん中辺りにあるということになる。

そこで、ピッツバーグ行きの次のフライトを待つ4時間35分、空港内を見てまわることにしたのだが、これがまぁ、驚くほど巨大だった。ヒースロー空港は、ターミナルが現在4つあるが、それぞれ離れているから、余計に、このフィラデルフィア空港の巨大さに驚かされた。しかも、空港内だとは思えないほど人がいる。まるで街中の繁華街のよう。

搭乗間近になって、アナウンスがあった。

「お客様にお知らせします。本日のこの便は超過予約しており、X席足りません。次の便をご利用になることが可能なお客様は、係りまでお申し出ください。お礼に(とは言わなかった、確か…)1年間有効の、国内往復チケットを差し上げます」

これにも驚いた。 どうもこれは日常的に行われていることのようで、帰りの便でも同じアナウンスが入った。イギリスでは聞いたことがない。考えてみればアメリカは国土が広いので、国内の移動に飛行機を使うことは当たり前のことなのだろう。だからこそ、超過予約を解決するのに、乗客にこういう形で頼むことができるのだろう。時間に余裕があれば、これは結構いい取引だと思う。今、イギリスやヨーロッパでは機内持ち込み手荷物は、ハンドバッグも含めて一つしか許可されないのだが、アメリカでは、ほとんどの人がスーツケースともう一つわりと大きなバッグの2つをキャビンに持ち込んでいた。これも、飛行機による国内移動が日常茶飯事のアメリカならではのことなのに違いない。

ピッツバーグ行きのフライトは遅れた。雷雲発生で大気が不安定になっていたからだ。ちょっと恐ろしいくらいの雷雲だったと、あとで隣に座っていたスチュワーデスから聞いた。午後10時前にピッツバーグに着く予定だったが、ホテルに着いたら真夜中をすぎていた。

Hunt Institute for Botanical Documentation Part4

ハント・インスティチュートの内覧レセプションが、いよいよ来週、27日の木曜日と近づいた。レセプション出席のために、25日(火曜日)の晩8時に仕事を終えてから、翌朝7時半に家を出て、ガトウィック空港から初めてのアメリカへと出発する。12時半発、アメリカ、フィラデルフィア・インターナショナル空港に午後4時着。そこで4時間半以上待ち、ピッツバーグ到着は午後10時直前。

フィラデルフィアってどこにあるんだろう? 時差は? わからないことだらけだし、準備も未だ何もしていないが、 今はちょっと忙しくて、う~ん、なんとかなるかな?

ペルーに隕石落下(9月15日)

写真
 
地図
 

ペルー南部のプノ州に、隕石が落下して出来たと思われるクレーターが出現したという。大きさは直径約20メートル、深さ約5メートルという大きなもの。写真を見るとおわかりになるだろうが、底には泥水(のようなもの)がたまっている。

幸い、人家がある場所ではなく、荒野の中だったそうだが、火の玉のようなものが落下するのを目撃した周辺住民もいて、このクレーターを見に行った人々約200人が、頭痛や吐き気を訴えているという。

地質鉱山冶金研究所(Instituto Geolo’gico Minero y Metalu’rgico) では、これが隕石落下によるものと確認したそうだ。また、ペルー核エネルギー研究所(Peruvian Nuclear Energy Institute.ペルーにそんなものがあるのね?)の研究者は、ここから放射線は検出されなかったとし、頭痛、吐き気などの体調不良は、衝突時の高熱で溶け出した硫黄や砒素が原因ではないかと見ているそうだ。

**********

で、上記のニュースですが、詳しいことは朝日新聞のサイト(→ここ)や、AAP BB NEWS(→ここ)をご覧ください。朝日は一番信頼性が高いかなと思い、またもう一つのサイトはもうちょっと詳細に出ているかなと選んだのですが、描写、訳に少しずつ差が見られました。どちらかに誤訳の部分があるのかもしれません。ほかのサイトになると、クレーターの大きさが30メートル、深さ6メートルなんていうのもあったし。細かい点はおいておいて、ペルーでこんなことがあったのだ、ということです。