RHS ラン展

RHSラン展が、3月16日(金曜日)の午後6時半より9時まで内覧会、そして昨日、今日と、両日午前10時から午後5時まで開催された。わたしは内覧会、そして土曜日と1日半参加。ペルーでお世話になったペルーフローラに注文しておいた5属7種のほかに、2種購入。これがうまく育てられれば、来年以降はもっと自信をもって買うことができるようになるかなと期待している。ほかに、フラスコ苗の小さいものも一つ実験用に購入。これも楽しみだ。

購入したランは以下の通り。

Cattleya maxima: 本当はRuiz & Pavónが発見したというラン。Sobralia に分類したようだが、発表には至らず、その50余年後に、標本はLindleyの手に渡り、LindleyによってCattleya maximaと発表されたのだそうだ。 もしもRuiz & Pavónが発表していたとしたら、今頃カトレヤ属ではない別の属名ができていたことだろう。

Masdevallia uniflora: Ruiz & Pavónがペルーのワサワシで発見。1798年に発表される。マスデバリアの基準種。

Masdevallia veitchiana: ペルー・マチュピチュ産のマスデバリア。

Stelis purpurea: Ruiz & Pavónが1798年に発表したHumboldtia purpureaが、Willdenowによって分類され直したもの。

Stelis sp.

Restrepia antennifera

Restrepia elegans

Paphiopedium hisutissimum

Trichopilia fragrans

チャールズ皇太子の花譜・その2

チャールズ皇太子の私邸、ハイグローブ邸へのご招待の打診があった。出席する人はすぐ連絡を乞うとのこと。今日、行くと返事をした。ハイグローブ邸へ行くのは、去年の夏に引き続き、2度目だ。初めてのこととて、何がなんだかよくわからないうちに終わった去年。今年は手順もわかっているし、絵が審査に通っているから、安心して楽しむことができる。チャールズ皇太子と話をするのも、去年はあいまいな、挨拶程度だったが、今年は自分の絵の前に立ち、絵について話ができるので楽しみだ。

英国ラン協会(Orchid Society of Great Britain) 3月例会

今日はラン協会月例会の日だった。トークはOrchid Conservation Internationalのフィリップ・シアトン氏。ランの保護について、スライドを見ながら、マダガスカルとコスタリカの例を挙げながら話してくれた。

印象深かったのはマダガスカルのランの話。キュー植物園からの依頼で、マダガスカルに飛び、そこでアングレカムの調査をしたのだそうだ。対象はAngraecum longicalcar。全島で、自生していたのは24個体のみ=全世界で、24個体のみ、ということである。

数が減ってきた原因として、①焼畑をするとき、一緒にランも死んでしまうこと、②大理石原石に着生していて、大理石を採石するときに一緒にランが死んでしまうこと、③ラン泥棒がいること、の3つがあげられた。

また、コスタリカでは1940年当時は国土ほぼ全域が森林だったのが、87年にはほんの2割くらいまで減ってきている様子がスライドで映し出された。

これらのことを踏まえて、いくつか提案があった中の一つが、種を採取し、まくこと。もしも自分たちでできないのなら、種子をこちらまで送ってほしいとのことであった。

トークはそういう形で終わったのだが、そこで会長から、日本での簡単な栽培方法が紹介された。コーンフレークの空き箱を使うというものなのだが、誰かご存知の方がいれば是非お知らせください。